ゲームは認知症対策になる?最新研究が示す「脳トレ」の可能性

ゲームは認知症対策になる?最新研究が示す「脳トレ」の可能性

「ゲームは子どものもの」「大人がやるのは時間のムダ」──そんなイメージは、ここ数年で大きく変わりつつあります。特に直近の研究では、ゲーム(ゲーム型トレーニング)が高齢者の認知機能に良い影響を与える可能性が示され、認知症対策(予防・進行抑制の補助)として注目されています。

もちろん、現時点で「ゲームをすれば認知症を確実に防げる」と断言はできません。しかし、科学的に“効きやすい条件”が少しずつ見えてきました。本記事では、最近の研究・報道の流れをもとに、ゲームが脳に効く理由、期待できる効果、注意点、取り入れ方をわかりやすく整理します。

なぜゲームが“脳トレ”になり得るのか

認知症対策の基本は、「脳を使う」「体を動かす」「人と関わる」などの刺激を継続することだと言われます。ゲームは、このうち脳を使う刺激を自然に生みやすいのが特徴です。

ゲームが刺激する主な力

  • 注意・集中:画面や状況の変化を追う
  • 記憶:ルールや直前の情報を保持する
  • 判断:選択肢から最適を選ぶ
  • 処理速度:素早く反応する
  • 計画:先を読む/手順を組み立てる

さらに、ゲームは「楽しい」ため、運動や学習に比べて継続しやすい点も大きな強みです。継続は、脳トレ効果を得るうえで最重要の条件のひとつです。

最新の流れ:注目されるのは「運動×ゲーム」と「思考系ゲーム」

最近の研究で特に目立つのは、次の2タイプです。

1)運動×ゲーム(エクサゲーム):身体と脳を同時に鍛える

エクサゲームとは、体を動かしながら行うゲーム型トレーニングのことです。軽度認知障害(MCI)の高齢者に対して、短時間(例:25分)を週5回などの介入で、認知機能や記憶力が改善したという報告が出ています。

なぜ効果が期待されるかというと、運動による血流・代謝の改善に加えて、ゲームの課題(判断・注意・反応)で脳を同時に使えるからです。つまり、「運動の効果」+「脳トレの効果」を一度に狙えるのが強みです。

2)ボードゲーム・対戦型の認知刺激:理解・記憶・注意を“会話しながら”使う

アナログのボードゲーム(囲碁・将棋・チェス・カードゲーム等)も、認知機能に良い影響を与え得る活動として、継続的に研究されています。最近の文献でも、ボードゲームが高齢者(認知症を含む)に対して、認知機能の維持・促進に役立つ可能性が論じられています。

このタイプは、単に脳を使うだけでなく、対戦や協力の中でコミュニケーションが発生する点が強みです。孤立を防ぐこと自体が認知機能の維持に重要だと考えられているため、家族や仲間と一緒に遊べるゲームは取り入れやすい選択肢になります。

「ゲームなら何でもOK」ではない:効果が出やすい条件

研究の流れを踏まえると、効果が期待されやすいのは次の条件を満たすゲームです。

効果が期待されやすいゲームの特徴

  • 受け身ではなく、判断が必要(選択・計画・推理がある)
  • 難易度が“ちょっと難しい”(簡単すぎない)
  • 継続できる(楽しめる/疲れすぎない)
  • 可能なら、人との関わりがある(対戦・協力・会話)

逆に注意したいパターン

  • ストレスが強すぎる(イライラが続く、睡眠に悪影響)
  • 単調で作業に近い(脳の負荷が低い)
  • 長時間ぶっ通し(疲労が勝って継続できない)

ポイントは、脳にとっての“適度な負荷”です。ジムで筋トレするのと同じで、軽すぎても重すぎても続きません。「少し考える」「少し迷う」くらいが、続けやすく効果も狙いやすい目安になります。

取り入れ方:無理なく続けるための現実的ルール

認知症対策は、短期の“勝負”ではなく長期の“習慣”です。おすすめは次のようなやり方です。

続けやすい実践例

  • 1回10〜25分を目安に、週に数回から
  • 可能なら運動×ゲーム(軽いステップ、体感ゲームなど)を混ぜる
  • 家族や友人と会話しながら遊べるものを選ぶ
  • 「疲れる前にやめる」ことで、次回が苦にならない

もし高齢のご家族に勧める場合は、「脳トレしよう」よりも、「一緒にちょっと遊ぼう」のほうが抵抗が少ないことが多いです。ゲームは“訓練”というより、楽しい生活習慣として組み込むのが成功しやすい方法です。

研究の限界と、誤解しないための注意点

最後に大切な点として、研究が示しているのは主に認知機能(記憶、注意、処理速度など)の改善や維持であり、「ゲームで認知症が必ず予防できる」と結論づけるには、まだデータが不足しています。

また、効果には個人差があり、体調・睡眠・運動習慣・社会的つながりなどの要因も大きく関わります。ゲームはあくまで、認知症対策の“補助輪”として有望、という位置づけで理解するのが安全です。

まとめ:ゲームは「続けられる脳刺激」として有望

  • 最近の研究で、ゲーム型トレーニングが認知機能の改善・維持に役立つ可能性が示されている
  • 特に注目は運動×ゲーム(エクサゲーム)と、思考・対戦型の認知刺激
  • 重要なのは「何をやるか」より続けられる形にすること
  • ただし「確実な予防」とは言い切れないため、生活習慣全体と組み合わせるのが現実的

※免責
本記事は研究報告や公的な臨床試験登録情報などをもとに一般的な情報をまとめたもので、医学的な診断・治療を目的としたものではありません。認知症に関する不安や症状がある場合は、医療機関や専門家にご相談ください。

実際に「脳を使うゲーム」を体験してみたい方へ

認知症対策として重要なのは、「難しすぎない思考」と「継続できる楽しさ」です。 その観点から、当サイトでは ブラウザですぐ遊べる思考系ゲーム を公開しています。

記事を読み終えた後に、まずは数分だけでも実際に触ってみることで、 「考える刺激」を自然に生活に取り入れることができます。

参考(出典)

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